■ 行為判定ルール ■
●機会について
キャラクターが何らかの行為を行う場合、適切な[機会]に応じた行為を行う必要があります。
・簡易
主に判定を伴わない、簡単な行為を指します。
基本的にはキャラクターが宣言するだけで行為を行うことができます。
戦闘中には[簡易行動]を消費して行います。
例:装備や道具の交換、物品の使用、[機会:簡易]の《技能》の使用など……。
・標準
主に判定を必要とする行為を指します。
基本的にキャラクターが宣言して行う[能力判定]は[機会:標準]の行為となります。
[機会]の判断に悩むような行為であれば、[機会:標準]として扱います。
例:全力疾走、[機会:標準]の《技能》の使用など……。
・作業
10分以上の長い時間が必要な行為を指します。戦闘中に行うことはできません。
例:傷の治療、[機会:作業]の《技能》の使用など……。
・瞬間
何らかの判定や行為の直前、または直後に行う瞬間的な行為を指します。
[機会:瞬間]の行為を行うことによって時間の経過などは起こりませんが、一度の[機会:瞬間]で複数の行為を行うことはできません。
戦闘中には特に行動を消費せずに行うことができます。
例:誰かに声をかける、咄嗟に起こった出来事への反応、[機会:瞬間]の《技能》の使用など……。
●能力判定
キャラクターの行動は、全てが成功するとは限りません。
障害物の撤去や敵地への潜入、情報取得の交渉など……。
そのような成否の判定が必要な行為が宣言された場合、キャラクターは以下の手順に従って行為判定を行う必要があります。
1.【能力値】の決定
判定に使用する【能力値】を決定します。
行為に関連した能力値になります。
【心】 |
知識の豊富さや意志の強さ、術法の素質の高さを表します。 学問や鬼に対する質問に答えたり、術法を使うなど。 |
【技】 |
手先の器用さや身体全体を使った運動能力の高さを表します。 針金で錠前をこじ開けたり、跳んだり、泳いだりなど。 |
【体】 |
力の強さや肉体の頑丈さ、健康さを表します。 重い物を動かす、毒や病気に耐えるなど。 |
目標値 | 内容の目安 |
0〜6 | これでもかってくらい簡単。まず失敗しない。 |
7〜9 | それなりに普通。 |
10〜13 | 五分五分。 |
14〜17 | しんどい。 |
18〜21 | 無理。 |
22〜 | ばけもの。 |
成功 | 達成値≧目標値 |
失敗 | 達成値<目標値 |
●技能判定
判定が必要な技能を使用する場合、次のように処理します。
1.機会の確認と宣言
使用する《技能》の[機会]を確認し、それが適切であれば、
《技能》の使用を宣言することで判定を行うことができます。
2.対象の決定
使用する《技能》の[対象]に従い、効果を及ぼす対象を決定します。
3.代償の適用
使用する《技能》の[代償]に従い、必要な【魔力】の消費や、制限される使用回数の減少を行います。
必要な代償を適用できなかった場合、技能判定はここで終了します。
4.【能力値】の決定
使用する《技能》の[判定]に書かれている【能力値】或いは【戦闘能力値】を使用します。
このとき、「【体】【技】」のように複数のものが書かれていた場合、使用者が任意のものを選択して判定を行うことができます。
5.修正値の決定
他の《技能》や道具、使用時の状況等による[修正値]を決定します。
6.目標値の確認
使用する《技能》の[目標値]([判定]欄の「/」より右側)を確認します。
○対抗
[目標値]に【体】などの【能力値】が書かれている場合、《技能》の対象となったキャラクターは[対抗判定]を行うことができます。
その場合、[目標値]は[対象]の達成値となります。 ≫対抗判定
また、その結果として[技能判定]が失敗となった場合、「(消滅)」、「(半減)」の指示に従い後の[効果]を適用します。
・消滅
《技能》は一切の効果を発揮しません。
・半減
《技能》は、ダメージ等の数値的な効果を2分の1(端数切捨て)として効果を発揮します。
7.成否の判定
以下の計算式から[達成値]を求め、行為の成否を判定します。
通常の[能力判定]とは異なり、使用する《技能》の[技能レベル]が加わります。
[達成値]=【能力値】+2D6+[技能レベル]+修正値
[能力判定]と同様に、「達成値≧目標値」であれば行為は成功となります。
「達成値<目標値」であれば行為は失敗し、技能判定はここで終了します。
また、このとき[能力判定]と同様に[大成功]や[大失敗]が発生します。
8.効果の適用
判定に成功すると、使用する《技能》の[効果]に従い、書かれている内容を適用します。
効果がどのように適用されるかの判断に悩む場合、最終的にはGMが任意に決定します。
また、対象にダメージを与えるような効果の場合、[武器攻撃]の「6.ダメージの適用」 と同様にダメージを適用します。
≫武器攻撃
・効果の累積
同名の技能の効果は、掛けられた対象が好きな方を選択することが出来ます。持続時間は、選択した方の時間が適用されます。
反射など対抗で返された技能もまた、同名の技能であれば、効果は選択できます。
また、別名の技能の効果は、重複します。
●協力判定
重い物の運搬や頑固者の説得など……。
複数のキャラクターが協力して何か1つの事を成し遂げる場合の行為判定の方法です。
1.【能力値】の決定
【能力値】は行為に参加するキャラクターの【能力値】の中で最も高い数値になります。
2.修正値の決定
《技能》や道具、状況による[修正値]を決定します。
参加する複数のキャラクターが同じ《技能》を取得していても、実際に修正が得られるのは1人分だけとなります。
さらに参加キャラクターが2人なら+1の修正が得られます。3人なら+2、以下1人ごとに+1の修正が加わります
3.達成値の算出
協力判定では使用するダイスの数が増えます。
参加者が2人なら3D6、3人なら4D6、以下1人ごとに+1D6を振ります。
振った中から任意の2つを選んで達成値を求めます。
●対抗判定
対抗判定とは、2人以上のキャラクターが何かを競い合う行為判定の方法です。
1.能動側、受動側の決定
まず、判定に参加するキャラクターが[能動側]か[受動側]かを決定します。
[能動側]は何かを行ったり、状況を変えようとするキャラクターです。例えば、相手を攻撃したりなどです。行為を仕掛けた側とも言えます。
[受動側]は[能動側]の行為に対応するキャラクターです。例えば、攻撃されて避けたりなどです。行為を受けた側とも言えます。
また、[技能判定]では《技能》の使用者を[能動側]、対象となったキャラクターを[受動側]として扱います。
特に[能動側]や[受動側]を決める必要がない場合、この項目は無視します。
2.達成値の算出
[能力判定]や[技能判定]のルールに従って、達成値を算出します。
達成値の算出は[能動側]が先に行います。
特に決まっていなければ、参加者同士の相談、或いはGMの任意によって順番を決定します。
また、この時の[目標値]は、自分以外の参加キャラクターのうち、最も高い[達成値]を出したキャラクターの[達成値]となります。
○判定しない(できない)
対抗判定の参加者が判定を行わない。
或いは、何らかの影響(自由に動きが取れないなど)によって判定を行えない場合、達成値は0として扱います。
3.勝敗の判定
[達成値]が最も大きいキャラクターの勝利となります。
[達成値]が同値の場合、[能動側]と[受動側]では[受動側]の勝利となります。
勝利したキャラクターの行為のみを成功として扱います。成功となり、それ以外のキャラクターの行為は失敗となります。