人通りの多い通りに面した喫茶店。
今日もその店は賑わってる。
そんなお店の中で、女の子が2人、向かい合って話をしていた。
「ねぇ、風姫ちゃん」
「ぅん?」
炎香の問いかけに、ストローを加えたままの風姫が返事をする。
「風姫ちゃんは、好きな人に言ってほしい言葉って、何?」
「っ!?」
突然の質問に、飲みかけのアイスコーヒーを吹き出しかけ、慌てて風姫はストローを口から離した。
「な、何を……突然……」
「んー。何となくの興味?」
戸惑う風姫に、平然としている炎香。
「そう、だな……」
しばし悩んだ末、風姫が口にした言葉は――……。
「『愛してる』って……」
了。